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介護業界のコンプライアンス違反事例|違法のポイントと改善策を弁護士が解説

コンプライアンスに対する社会的な意識が年々高まる中で、介護業界にとっても、コンプライアンスチェックは重要な課題となっています。

今回は、介護業界で起こりがちなコンプライアンス違反の事例について、法律上の問題点と事業者の講ずべき改善策をまとめました。

目次

介護業界を規制する主な法律

介護保険法に関するコンプライアンス違反事例

労働基準法に関するコンプライアンス違反事例

その他のコンプライアンス違反事例

まとめ

介護業界を規制する主な法律

介護業界を規制する法律としては、主に「介護保険法」と「労働基準法」が挙げられます。

介護保険法は、介護施設やその職員の行為規制を定めている、介護業界にとって最も重要な意味を持つ法律です。
労働基準法は、職員を雇用するに当たって遵守すべき事項を定めており、介護施設を含む雇用主一般に幅広く適用されます。

その他にも、刑法や個人情報保護法など、介護施設の経営には様々な法律が関係しています。
介護施設の事業者としては、適用される法律のルールを理解したうえで、起こり得るコンプライアンス違反のパターンを把握し、できる限り未然に発生を防ぐことが肝要です。

介護保険法に関するコンプライアンス違反事例

介護保険法に関して、発生頻度の高いコンプライアンス違反のパターンとしては、「介護報酬の不正請求」と「人格尊重義務違反」が挙げられます。

●介護報酬の不正請求

<事例①>
介護施設Aは、介護給付費請求明細書において、実際よりも多くのサービス提供回数を記載し、過大に介護報酬を請求・受領した。

介護報酬の不正請求は、各種介護事業に関する指定や許可の取消し事由とされています(介護保険法77条1項6号、92条1項6号、104条1項6号等)。

発覚した場合、指定または許可を取り消す行政処分を受けるほか、その内容が公表されるので要注意です。

介護報酬の不正請求は、経営陣主導で行われるケースが多いため、経営陣に対する監視体制の整備が求められます。
たとえば、以下のような対策が考えられるでしょう。

・役員を複数設置して相互監視を行う
・コンプライアンスに関する独立性の高い内部部署を設ける
・定期的に外部監査を依頼する

●人格尊重義務違反

<事例②>
介護施設の職員Bは、感情をうまくコントロールできない入居者に対して、「しつけ」と称して暴力を振るったり怒鳴ったりするなど、身体的・心理的な虐待を行った。

介護施設の職員は、利用者の人格を尊重し、常に利用者の立場に立って介護を行う義務を負っています(介護保険法69条の34第1項)。
また、各種介護施設の事業者にも、同じく利用者の人格を尊重する義務が課されています(同法74条6項、88条6項、97条7項等)。

人格尊重義務に違反した場合、介護施設の職員については登録の削除、事業者については指定または許可の取消しおよび公表処分が行われる可能性があるので注意が必要です。

人格尊重義務違反の発生を防止するには、職員の意識向上とともに、個々の職員に過度なストレスがかからないような体制の確保が求められます。
たとえば、以下のような対策を講じることが考えられるでしょう。

・実際の介護に携わる職員に対する研修を定期的に行う
・利用者に対して十分な数の職員を確保する
・介護現場の状況について、個々の職員に対するヒアリングをこまめに行う

 

労働基準法に関するコンプライアンス違反事例

介護施設では長時間労働が常態化する傾向にあり、労働基準法に関するコンプライアンス違反もしばしば発生しています。

●従業員にサービス残業を強制

<事例③>
介護施設の職員Cは、施設全体の人員不足により、休憩時間や終業時刻後に残業をすることが多かった。
しかし、残業時間を管理する上司の指示により、実際よりも少ない残業時間を申告させられていた。

残業代は1分単位で発生し、過少申告の強制は労働基準法違反となります(労働基準法37条1項)。
労働基準法違反を犯した事業者は、労働基準監督署による行政指導や刑事処分の対象になるので要注意です。

介護施設の事業者としては、施設全体で残業を抑制するとともに、残業時間を正しく申告させ、残業代を正しく支払う体制を整えるべきです。
また、自己申告制を取りやめて、残業時間を機械的に記録するための仕組みを導入することも効果的でしょう。

たとえば、以下のような対策が考えられます。

・雇用する介護職員の数を増やし、一人当たりの業務を軽減する
・残業代に充てる予算を十分に確保する
・個々の職員に対して、残業の実態をヒアリングする
・タイムカードや入退館履歴などから、客観的に残業時間を把握する

●違法な長時間労働

<事例④>
介護施設Xは、介護職員が所属する労働組合との間で、1か月当たりの残業時間を45時間以内とする労使協定(36協定)を締結していた。
しかし、介護施設Xに勤務する職員Dは、1か月当たり80時間を超える残業が常態化していた。

使用者が従業員に残業を命じることは、労使協定(36協定)で定めた時間の範囲内でのみ認められます(労働基準法36条1項)。
労使協定(36協定)の上限を超えて残業を命じることは違法であり、労働基準監督署による行政指導や刑事処分の対象です。

特に事例④のケースでは、1か月当たり80時間を超える残業が常態化しており、脳・心臓疾患や精神疾患(うつ病)などの発症リスクも高い状態となっています。
労働基準法の遵守に加えて、介護職員の健康を守るためにも、是正の必要性が高い状況と言うべきでしょう。

違法な長時間労働は、サービス残業の問題とセットで発生するケースが多くなっています。
そのため、サービス残業と共通して、以下の対策が有効になり得ます。

・雇用する介護職員の数を増やし、一人当たりの業務を軽減する
・残業代に充てる予算を十分に確保する
・個々の職員に対して、残業の実態をヒアリングする
・タイムカードや入退館履歴などから、客観的に残業時間を把握する

 

その他のコンプライアンス違反事例

介護保険法や労働基準法に関連するもの以外にも、介護施設では様々なコンプライアンス違反が発生するおそれがあります。

(例)
・職員が利用者から金品を詐取した。
・人為的ミスやハッキングにより、利用者の個人情報が流出した。
など

事業者としては、現場・管理・システム・経営陣など、介護施設の機能ごとに発生し得るコンプライアンス違反のリスクを分析・把握し、それぞれについて適切な予防策を講ずることが大切です。
その際、事業者として講ずべき予防策につき、弁護士などにアドバイスを求めることも考えられます。

 

まとめ

利用者の満足度向上・監督官庁への対応・社会的な評判などの観点から、介護業界にとってもコンプライアンスは極めて重要なテーマです。

介護事業を運営する方は、介護保険法や労働基準法をはじめとした各種の法令に習熟することが大前提となります。
そのうえで、介護施設に関わる役職員を適正に監督し、コンプライアンス違反の発生防止に努めてください。

 

 

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【著者プロフィール】

阿部 由羅
ゆら総合法律事務所代表弁護士。西村あさひ法律事務所・外資系金融機関法務部を経て現職。ベンチャー企業のサポート・不動産・金融法務・相続などを得意とする。その他、一般民事から企業法務まで幅広く取り扱う。各種webメディアにおける法律関連記事の執筆にも注力している。

https://abeyura.com/
https://twitter.com/abeyuralaw

 

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