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大学生にとってアルバイトの職場は、就職先になるのか?

学業の傍らアルバイトスタッフとして働く大学生は、労働力として重要な存在です。彼らアルバイトスタッフから正社員登用できれば、即戦力な人材を確保できるため、積極的に正社員登用をしたいと考える方もいるかと思います。その一方、アルバイトスタッフとして働く大学生が、アルバイト先を「就職先」として考えたことはあるのでしょうか? さらに、どのような項目によって、アルバイトの職場を就職先として意識するようになったのか、実際のアンケート結果をもとに、解説します。

目次

卒業後の就職先としても考えられている?

就職先として意識している項目とは?

まとめ

卒業後の就職先としても考えられている?

「これまでのアルバイト先への就職意識」について、アルバイト就業中の大学1~4年生からアンケート回答を得られました。学年別に詳細を解説していきます。

出典:2020年4月 株式会社マイナビ 社長室 HRリサーチ部 アルバイトリサーチチーム「大学生のアルバイト実態調査(2020年)」

アルバイト就業中の大学生の21.0%、つまり5人に1人が、「アルバイト経験の中で、就職先候補としてもよい職場があった」と就職先としての意欲を持っている結果でした。学年別で見ると大学1年生・3年生は全体の24.5%であり、大学2年生・4年生と比べて5~8%以上も就職先として高い意欲をもっていることがわかります。

大学3年生の中でも、「インターンシップ中」が58.7%、「インターンシップ非実施」が16.4%であり、インターンシップの実施有無で就職先としての意識が、3.5倍近く大きく差が出る結果でした。インターンシップの実施が、就職先候補として考えるきっかけになっていると言えるでしょう。一方、大学4年生のアルバイト先への就職意識は16.0%であり、全学年中、もっとも就職先として意識が低い学年だとわかります。3年生の「インターンシップ中」の割合を除くと、1~4年生にかけてアルバイトにおける就職先としての意識が、1年生をピークに徐々に低くなる傾向です。

就職先として意識している項目とは?

就職先候補にしたいアルバイト先があると答えた大学生アルバイトスタッフは、就職先として具体的にどのような点を意識したのでしょうか。学年・項目別にアンケート結果を得られたので解説します。

出典:2020年4月 株式会社マイナビ 社長室 HRリサーチ部 アルバイトリサーチチーム「大学生のアルバイト実態調査(2020年)」

アルバイト就業中の大学生の平均では「仕事内容」が42.1%ともっとも多い回答です。次いで、「給与」が33.8%、「職場の雰囲気」33.3%と、業務・待遇面を重視する大学生アルバイトスタッフが多数いることがわかります。

各学年別で見ると1年生は、おおむね全体平均と同じ傾向ですが、唯一「身近な人がアルバイトを経て就職した」の項目が5.7%と平均から8%近く低く、学年の中でもっとも意識しない結果でした。2年生は「身近な人がアルバイトを経験して就職した」が18.4%、「親が薦める」が13.0%と、全体平均より5~7%高く意識しているのがわかります。一方、「仕事内容」が36.0%、「給与」が24.9%、「勤務場所」が12.5%、「働く時間・日数」が12.7%と全体平均と比べ約6~10%低く、意識する項目別に大きく差が出る結果でした。3年生は、インターンシップの有無で「仕事内容」「職場の雰囲気」「職場の上司・先輩の印象・対応」などスコアが2倍近く大きく差が見られました。3年生の全体平均を見ると、「勤務場所」が36.5%と全学年でもっとも働く場所を重要視しているとわかります。4年生になると「仕事内容」が49.3%、「給与」43.2%と全体平均より7~10%ほど高い回答結果が得られました。一方、「勤務場所」が16.2%と、平均より6%低い結果です。

2~3年生までの就職活動開始以前の学年では、職場の上司・先輩の印象や雰囲気が自分に合っているかがポイントですが、4年生で就職活動時期になると実際の就職後の業務や給与体系をより重視する傾向にあるとわかります。アルバイト就業中の大学生であっても、学年別で就職先として重要視する項目が異なると言えます。雇用している大学生を正社員登用したいと考える場合、学年別に意識している項目を改善・アピールすることで、アルバイト先から就職先として意識されやすくなると期待できるでしょう。

まとめ

大学生のアルバイト先への就職意識と、就職先として意識する項目を大学1~4年の学年別で紹介しました。アルバイト就業中の大学生、4人に1人が就職先候補として考えたことがあるとわかりました。学年別で意識している項目はさまざまですが、仕事内容・給与・職場の雰囲気など、業務内容・待遇面を意識する大学生が多い傾向です。大学生アルバイトスタッフが就職先として意識する項目を改善・アピールすると、アルバイト先の意識が変わるきっかけになるかも知れません。

雇用している大学生アルバイトスタッフを正社員登用すれば、即戦力の確保・定着率の向上・新規スタッフの獲得が期待できるでしょう。大学生アルバイトスタッフから正社員登用を考える際は、ぜひ参考にしてください。

 

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