近年、アルバイトスタッフの身だしなみのルール(規定)を緩和する企業が増えてきました。服装だけではなく、髪型や髪色、ネイル、アクセサリーなど、さまざまなファッションについて、アルバイト雇用者としては「どこまで規制すべきか」悩む方も多いのではないのでしょうか。
そこで本記事では、株式会社マイナビが実施したアルバイトに関するレポート『非正規雇用に関する企業の採用状況調査(2025年1-2月)』から、皆さんに知っていただきたいデータを抜粋して紹介します。
採用計画や募集条件を設定する際には、当記事を参考にしてください。さらに詳しいデータを知りたい方は、資料をダウンロードしてご確認ください。
目次
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【2】服装規定の緩和により、29.2%の職場で「堅苦しさを解消できた」と好印象
【3】身だしなみの自由度は建設業界が最も高く、小売・医療/福祉業界はやや低め
【1】直近5年間で、3~4割の企業が服装規定を緩和していた
まず、アルバイトや派遣社員を雇っている企業に対して「直近5年以内に従業員の服装(制服含む)や身だしなみについての決まりを緩和したか」を尋ねました。
その結果、どの雇用形態でも約3~4割の企業が「(以前は)決まりがあったが、緩和した」と答えています。*1
*1 引用)株式会社マイナビ「非正規雇用に関する企業の採用状況調査(2025年1-2月)」P.23
一方で、「決まりがある(緩和していない)」と回答した企業の割合は、アルバイトが29.5%と、他の雇用形態よりもやや高くなっています。つまり、アルバイトは他の雇用形態に比べて、服装や身だしなみの自由度が低いことがわかります。
マイナビでは製造業、飲食、医療など業界ごとの内訳も調査しています。さらに詳しいデータを知りたい方は、資料をダウンロードしてご確認ください。
【2】服装規定の緩和により、29.2%の職場で「堅苦しさを解消できた」と好印象
次に、ここ5年間でアルバイト従業員の服装・身だしなみを緩和した企業に対して、さらに詳しい質問を行いました。*1
服装規定を緩和したことによる影響について尋ねたところ、最も多かった回答は「職場の堅苦しさが無くなった」で29.2%でした。次に多かったのは、「従業員同士のコミュニケーションの活発化に繋がった」で24.5%、そして「従業員のモチベーション向上につながった」が23.6%という結果でした。全体的に、ポジティブな回答が上位を占めていることがわかります。
*1 引用)株式会社マイナビ「非正規雇用に関する企業の採用状況調査(2025年1-2月)」P.25
その他にも、服装や身だしなみに関する決まりと退職の有無に関して、各業界ごとに集計しています。さらに詳しいデータを知りたい方は、資料をダウンロードしてご確認ください。
【3】身だしなみの自由度は建設業界が最も高く、小売・医療/福祉業界はやや低め
最後に、服装や身だしなみについて、どのような項目が自由度が高く、またそうではないのかを確認してきます。
まず、全体の比率を見ると、「メイク」「髪型」「髪色」については、約8割の企業が自由を認めていることがわかります。その一方で「ネイル」「アクセサリー」については、75%以下にとどまっています。*2
*2 引用)株式会社マイナビ「非正規雇用に関する企業の採用状況調査(2025年1-2月)」P.24
次に、「完全自由」としている企業について確認します。
建設業界では、「メイク」「髪型」など、ほとんどの項目で回答率が高いため、自由度が高いということわかります。対して、小売業界や医療・福祉業界では、全体よりも5ポイント以上も低い項目が目立ち、自由が認められている割合が多い「メイク」「髪型」「髪色」の項目でも3割以下に留まっています。*3
これらのデータから、企業はアルバイトの服装や身だしなみについて、ある程度の基準を設けていることが多いことがわかります。
*3 引用)株式会社マイナビ「非正規雇用に関する企業の採用状況調査(2025年1-2月)」P.24
今後緩和を検討している項目についても調査しています。さらに詳しいデータを知りたい方は、資料をダウンロードしてご確認ください。
まとめ
今回のアンケート調査からわかったことは以下の通りです。
ここ5年間で、約3~4割の企業が服装や身だしなみの規定を緩めていました。その結果、職場の堅苦しさが軽減され、コミュニケーションが活発化したり、モチベーションが向上したりなど、ポジティブな効果を感じている企業が多いです。
全体的に見ると、「メイク」「髪型」「髪色」については、自由を認めている企業が多いです。その一方で「ネイル」「アクセサリー」に関しては、何らかの制限を設けている企業が多く見られます。
これらの結果から、「メイク」「髪型」など、身だしなみに関するルールを見直すことで、職場の雰囲気が良くなり、従業員のやる気を引き出すこともできることがわかりました。
もちろん、業界や職種によっては、服装や身だしなみに自由度を持たせることが難しい場合があります。しかし、アルバイト従業員の採用や定着に悩んでいる方は、一度、職場のルールを見直してみるのも良いかもしれません。思いがけないヒントが隠れているかもしれませんよ。
採用計画や募集条件を設定する際には、ぜひ当記事を参考にしてください。また、さらに詳しいデータを知りたい方は、資料をダウンロードしてご確認ください。