株式会社マイナビが採用担当者1,613名にアンケート調査を行った「非正規雇用に関する求職者・新規就業者の活動状況調査(2024年7-8月)」の内容から、採用担当者様にご確認いただきたいデータを抜粋してご紹介します。
本記事では、「年収の壁」に対する、求職者の現状と意向をご紹介します。
採用計画や募集条件を設定する際には、当記事を参考にしてください。さらに詳しいデータを知りたい方は、資料をダウンロードしてご確認ください。
目次
※各目次をクリックすると、読みたい内容をすぐにご覧いただけます。
年収の壁とは
就業調整の実態
社会保険加入意向
社会保険加入したい理由・したくない理由
年収の壁がなくなった場合の転職意向
まとめ
年収の壁とは
「年収の壁」とは、特定の年収を超えることにより、税金や社会保険料が増加し、結果として手取り収入が減少してしまう現象を指します。これには主に以下の4つの壁があります。
100万円の壁:住民税の納税義務が生じないように、年収を100万円以下に抑えること。
103万円の壁:所得税の納税義務が生じない他、配偶者控除を受けるために、年収を103万円以下に抑えること。
106万円の壁:社会保険の加入義務が生じないように年収を106万円(月間88,000円未満)未満に抑えること。
130万円の壁:親や配偶者の社会保険の扶養から外れないように、年収を130万円以下に抑えること。
これらの壁は、非正規雇用者の就労意欲や生活スタイルに大きな影響を与えていることが見受けられます。アルバイトスタッフに共有するために、年収の壁を超えた場合の従業員への影響や詳細をお探しの方は、マイナビバイトTIMESのノウハウ記事をご活用ください。
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就業調整の実態
マイナビの調査では2024年9月時点の就業者のうち45.7%が「年収の壁」のために就労時間・収入を制限していると回答しました。*1
約半数の求職者が社会保険加入要件に満たないように・扶養内労働となるように調整していることが分かります。この数値は昨年同月比で4.3pt増えています。
*1 引用)株式会社マイナビ「非正規雇用に関する求職者・新規就業者の活動状況調査(2024年7-8月)」p5
「収入をいくらまでに制限しているのか」など、詳細なデータはぜひ資料をダウンロードしてご覧ください。
社会保険加入意向
就業調整をしている人に限定して、現在就業中の仕事での社会保険加入意向を聞いたところ、社会保険に加入したいが49.9%、「社会保険料を負担したくない」が36.5%、「わからない・考えたことがない」が13.6%という結果になりました。*2
「社会保険に加入したい」と答えた割合は前年同期比で10.4pt増えており、前年と比較して社会保険加入の意向が増加傾向にあることがわかります。
*2
引用)株式会社マイナビ「非正規雇用に関する企業の採用状況調査(2024年7-8月)」p6
今後新しく仕事を探すとした場合では、社会保険に加入したいが50.5%であり、*3 こちらも前年同期比で10.1pt増えています。新しく従業員を募集する場合、約半数の方が社会保険加入を希望していることを踏まえ、社会保険完備の企業は、求人情報内でアピールすることをおすすめします。
*3
引用)株式会社マイナビ「非正規雇用に関する求職者・新規就業者の活動状況調査(2024年7-8月)」p5
ナレビでは、社会保険適用範囲拡大にあたり、従業員に伝えるべき社会保険加入のメリット
や、従業員から寄せられるよくある質問とその回答例について紹介した記事もご用意しております。ぜひご活用ください。
社会保険加入したい理由・したくない理由
現在就業中の仕事で社会保険に加入したいとした人に理由を聞くと、[自分で好きに使えるお金を増やす必要があるため]が33.6%で最も高く、次いで[将来の年金受給額を増やしたいから]32.4%、[世帯の収入を増やす必要があるため]29.7%となりました。*4
*4
引用)株式会社マイナビ「非正規雇用に関する求職者・新規就業者の活動状況調査(2024年7-8月)」p5
反対に、現在就業中の仕事で社会保険に加入しなくていいとした人の理由では、[配偶者などの扶養から外れたくないから]が35.8%で最も高い結果となりました。*5
主婦(夫)や学生など、扶養範囲内で働きたい方を採用したいと考えている場合、求人情報内でシフトなど就労時間を時間内に調整できることをアピールすることをおすすめします。
*5
引用)株式会社マイナビ「非正規雇用に関する求職者・新規就業者の活動状況調査(2024年7-8月)」p5
社会保険に加入したいと思う理由・加入しなくていいと思う理由について、属性別などの詳細なデータをまとめています。ぜひダウンロードしてご覧ください。
年収の壁がなくなった場合の転職意向
2024年9月時点のアルバイト就業者に、年収の壁がなくなった場合に転職したいかどうかを聞いたところ、[転職したい(計)]が61.7%となりました。*6
この数は、前年と比較してやや減少しています。
*6
引用)株式会社マイナビ「非正規雇用に関する求職者・新規就業者の活動状況調査(2024年7-8月)」p5
年収の壁がなくなった場合に転職したいと回答した人に、その理由を聞いたところ、[より賃金の高い職種に移りたいから]が53.0%で最も高く、 [自分のスキルを磨きたいため][将来の年金受給額を増やしたいから]がともに33.3%で続いています。*7
*7
引用)株式会社マイナビ「非正規雇用に関する求職者・新規就業者の活動状況調査(2024年7-8月)」p21
年収の壁がなくなった際に転職意向がある人が、転職した場合に希望する年収など、詳細なデータを集計しています。ぜひ資料をダウンロードしてご活用ください。
まとめ
2024年9月の調査では、就業者の45.7%が「年収の壁」の影響で就労時間や収入を制限していることが明らかになりました。「年収の壁」とは、特定の年収を超えると税金や社会保険料が増え、結果として手取り収入が減少する現象を指します。この壁に該当する年収として、100万円、103万円、106万円、130万円の4つが上げられます。これにより、多くの非正規雇用者が意図的に収入を抑え、就労意欲にも影響を及ぼしています。
また、調査からは社会保険の加入意向についても興味深い結果が得られました。現在就業している人の49.9%が「社会保険に加入したい」と考えており、その理由には「自分で使えるお金を増やしたい」というニーズが主に挙げられています。社会保険の加入を希望する人の割合は前年同期比で10.4ポイント増加しており、この流れは今後も続くと予想されます。
さらに、「年収の壁」がなくなった場合に転職意向を持つアルバイト就業者は61.7%に達しており、「より賃金の高い職種へ移りたい」ことを理由として回答しています。転職意向のある求職者がより良い条件を求めていることが示されています。
企業が採用計画や募集条件を見直す際に、参考としてご活用ください。詳細なデータに関心がある方は、ぜひ資料をダウンロードしてご一読ください。
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