「応募後に求職者と連絡がつかない」「ようやく採用できたのに、すぐに退職されてしまった」——そんな悩みを抱える採用担当者は少なくないのではないでしょうか。解決策はさまざまあり、近年は採用を支援する便利なツールやサービスも増えています。
本記事では、特別なツールやサービスに頼らず、マイナビバイトで掲載プラン・募集条件・掲載日数を変えずに求人原稿の見直しによって成果につながった事例をご紹介します。具体的には、リアルな職場情報(RJP)と、応募〜採用までの流れ(連絡タイミング/選考ステップ/所要期間)を求人内で明確にしたところ、以下の結果を得られました。
結果:4名応募・2名採用
応募後の離脱:0件
書類選考での不採用:0件
入社1ヶ月以内の早期離職:0件
なお本事例は、株式会社マイナビ北海道支社にて、求人原稿制作に関わるアルバイトスタッフの募集・採用で実際に使用した求人原稿をもとに、改善のポイントを整理したものです。求人原稿の改善だけで応募後の離脱を0件にした 方法を、具体的に解説します。
目次
※各目次をクリックすると、読みたい内容をすぐにご覧いただけます。
まず何を変えたのか:解決策は「事前開示」と「プロセス明文化」
施策①:応募〜採用までの流れを詳細に書く(連絡タイミング/所要期間まで)
施策②:画像・キャッチコピー・仕事内容を“具体化”し、ミスマッチを抑える
成果が出た理由を分解:3つの重要ポイント
まとめ:求人原稿の内容で「離脱とギャップ」を減らす
まず何を変えたのか:解決策は「事前開示」と「プロセス明文化」
改善の軸は大きく2つです。
応募後〜採用までの流れを求人内に明記
連絡タイミング、選考ステップ、所要期間を具体的に記載し、応募者の不安(いつどのように連絡が来るか分からない/いつ決まるか分からない)を解消しました。結果として応募後の離脱がゼロになりました。
リアルな情報の事前開示(RJP)
RJPとは、Realistic Job Previewの略称で、現実的な仕事情報を事前に開示することを指します。仕事の良い点だけでなく、難易度・作業量などのネガティブ情報も含めて「実態」を提示。あわせてフォロー体制や向いている人物像までセットで伝え、入社後ギャップを防止しました。
施策①:応募〜採用までの流れを詳細に書く(連絡手段・タイミング・所要期間)
求人原稿で最も見落とされがちなのが、求職者から見て「応募後から 入社までどのようなプロセスを踏むのか」を理解するための体験設計です。応募者は「応募した後どうなるか」が見えないと、「SMSが来ると思ってメールに気づかず返信が遅れた」「知らない電話番号から着信があり、留守番電話にメッセージが残っていなかったので見逃してしまった」など意図せず連絡が遅れたり、書類送付を失念したりする可能性があります。さらに、時間が空くことで採用へのモチベーションも下がり、面接をキャンセルしやすくなります。そこで、原稿内に以下のようなプロセスを明記しました。
・応募がいつ可能 か(24時間受付中であることの記載)
・応募後、何の連絡がどの手段で来るか(書類選考をメールで、どのアドレスから送るのか明記)
・書類選考で必要なもの
・書類選考の合否に関する連絡の期限と手段
・面接の方法と回数
・面接の合否はいつまでに、どの手段で連絡が来るのか
・面接後に発生する手続き
この「いつ・誰から・どの手段で・どれくらいで」連絡が来るかの明文化が効き、マイナビバイトで掲載プラン・募集条件・掲載日数を変えずに「応募後に連絡が取れない」「面接に来ない」現象がなくなり、応募後の離脱は0件となりました。
施策②: RJPでミスマッチを抑える
次に着手したのが、求人の入口である訴求(画像・コピー)と、判断材料である仕事内容の精度向上です。ネガティブ情報も含めてリアルを提示(RJP)することです。さらに、仕事の大変さを隠さず記載しました。重要なのは、ネガティブだけで終わらせず、「だからこう支える」までセットで書くことです。
本原稿では、求めるスキルを具体化し、Excelで使用する関数名まで明記しています。「Excelが使える方」という表現だけではスキルの幅が広すぎるため、ミスマッチが起きやすくなります。そこで、IF/COUNTIF/IFERROR/XLOOKUP/FILTERなど、実務で登場する関数をあらかじめ記載し、求職者が自分のスキルで対応できるかを判断しやすい状態にしました。その結果、スキル要件と合致しない応募が減り、書類選考での不採用は0件に改善しています。
さらに、「自身で関数式の作成を行うことはない」「エラー発生時は原因特定を行う」といった形で、担当範囲と責任の所在を明示しました。これにより、「ヒューマンエラーを防ぐため、関数の新規作成は担当外とし、原因特定は社員が実施」といった体制であることを示せます。このように難易度が比較的高い業務であっても、ただそのまま伝えるのではなく安心して応募できるよう心理的ハードルを下げる内容も併せて記載することが重要です。
このようなリアルな情報の事前開示(RJP)によって入社後の認識ギャップが減り、入社1ヶ月以内の早期離職が0件になりました。
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成果が出た理由を分解:3つの重要ポイント
ここからは、今回の事例を再現可能な型として整理します。
POINT① 実際に働いているスタッフに話を聞く
求人原稿で大切なのは、募集条件を隠したり事実を誇張したりせず、「この会社で働くイメージ」をわかりやすく伝えることです。そのために有効なのが、実際に働いているアルバイトスタッフへのインタビュー/ヒアリングです。
現場のスタッフがどのように仕事を進めているのか、具体的な情報を集めることで、説得力のある求人原稿を作成でき、採用だけでなく定着にもつながります。
POINT② 採用プロセスのどこに課題があるかを把握する
採用がうまくいかないときは、感覚で原稿を直すのではなく、採用までのプロセスを分解して原因となるボトルネックを特定します。
【採用までのプロセス】
流入数(閲覧数)
閲覧→応募の転換率
応募→面接の転換率
面接→採用の転換率
採用後の定着率
今回のケースでは、特に「応募→面接の転換率」と「採用後の定着率」に改善余地が大きかったため、応募後に求職者が離脱しないよう、応募後の流れを具体的に明記しました。あわせて、書類選考での不合格をなくし、採用後の早期離職を減らすために、デメリットになり得る「業務の難易度の高さ」も、求人原稿内で具体的に記載しました。
課題のある箇所によって打ち手は変わるため、まずは「どの段階で止まっているのか」を可視化することが欠かせません。
POINT③ 採用プロセスや職場環境を正直に伝える
前述の通り、アルバイトスタッフを採用し、長く働いてもらうには、選考フローだけでなく、忙しさや仕事の難しさといったネガティブな情報も含めて、実態を正直に伝えることが重要です。ただし、大変さだけを書くのではなく、フォロー体制までセットで記載することがポイントです。
「だからこう支える」(フォロー体制)
「だからこういう人に向いている」(活躍しやすい人物像)
「最初はここまででOK」(立ち上がりの設計)
このようにフォローも合わせて示すことで、入社後のギャップが減り、定着につながります。
今回ご紹介した求人では、デメリットとして「Excelスキルが必要」「1日に数千〜数万件を処理する」といった点がありました。一方でフォローとして、「関数式を自身で作成する業務はない」「一部はロボット機能を活用する」といった仕組みや環境を併記しています。
求人原稿で職場の実態を伝えるだけでなく、職場環境(フォロー体制)そのものの改善も並行して進めることで、採用の再現性を高めることができます。
まとめ:求人原稿の内容で「離脱とギャップ」を減らす
今回の事例では、以下を徹底した求人原稿をご紹介しました。
・応募後の流れを詳細に明記(連絡タイミング/選考ステップ/所要期間)
・スキル要件を具体化(Excel関数レベルまで)
・リアルな職場環境を開示(ネガティブ+フォロー)
その結果、4名応募・2名採用という成果だけでなく、「応募後の離脱」「ミスマッチによる早期離職」を0件にできました。
採用で重要なのは、“良く見せる”ことではなく、誤解なく伝えて、合う人にだけ進んでもらう設計です。これができると、現場の負担も応募者の不安も減り、採用は安定します。
「どこがボトルネックか分からない」「どう改善すればいいのか分からない」という方は、ぜひマイナビにご相談ください。マイナビバイトでは調査結果や過去のデータベースなどをもとに1社1社丁寧にヒアリングのうえ、ご提案を行います。お悩みの方は、ぜひお問い合わせください。
原稿実例の詳細(修正前と修正後のBefore/After)資料は下記よりダウンロードしてご確認いただけます。
<著者プロフィール>
株式会社マイナビ マイナビバイト編集部
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マイナビバイト編集部スタッフ。求人広告の営業職・制作職として約10年間求人広告の制作に携わる。『マイナビバイト』では大手クライアントを多く担当し月間で約5万件の求人を作成したのち、マイナビバイト編集部へ異動。現在は主に『ナレビ』の運営を行っている。
