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2025年全国最低賃金

2025年8月に示された「今和7年度地域別最低賃金額改定の目安について」では、過去最高の63円の引き上げが目安とされました。この63円の引き上げは、1978年に目安制度が始まって以来、最高額となりました。

その後、47都道府県すべてで新しい最低賃金が公示され、全国の加重平均額は1,121円となりました。この2025年の改定額は2025年10月から2026年3月末にかけて順次発効し、2026年6月現在も適用されている最新の最低賃金です。
なお、次の2026年度の改定については、2026年2月27日に中央最低賃金審議会で議論がスタートしました。具体的な引き上げ目安額は2026年7月頃に示され、各都道府県での改定額は10月以降に順次発効される見込みです。最新の答申状況は厚生労働省の確認サイトでご確認ください。

本記事では、最低賃金引き上げにおける具体的な金額や、基礎知識について解説します。

目次

※各目次をクリックすると、読みたい内容をすぐにご覧いただけます。

2025年の最低賃金引上げの詳細
 【2025年(令和7年) 全国最低賃金一覧】(2026年6月現在、適用中の金額)
 最低賃金はいつから適用される?決定されるまでの流れ
 地域別最低賃金と特定最低賃金はどちらが優先される?

最低賃金引き上げにあたり、採用担当者がまず確認したいポイント

最低賃金法に違反した場合どうなる?
 最低賃金に違反した事例
 最低賃金が適用される労働者の範囲は?

まとめ

マイナビバイト掲載のご依頼や採用に関するお悩み、お気軽にご連絡ください!

参考:最低賃金答申状況 確認サイト

2025年の最低賃金引上げの詳細

【2025年(令和7年) 全国最低賃金一覧】(2026年6月現在、適用中の金額)

2026年度の地域別最低賃金額改定の目安は、都道府県を3つのランクに分けて示されています。

※参考にしたサイトはこちら

当社では細心の注意を払っておりますが、万が一、内容について誤りおよび内容に基づいて被った損害について、当社では一切責任を負いませんのでご了承ください。

都道府県 2025
最低賃金
【円】
2024
最低賃金
【円】
引上げ額
【円】
発効日
北海道 1,075 1,010 65 2025年10月04日
青森県 1,029 953 76 2025年11月21日
岩手県 1,031 952 79 2025年12月01日
宮城県 1,038 973 65 2025年10月04日
秋田県 1,031 951 80 2026年03月31日
山形県 1,032 955 77 2025年12月23日
福島県 1,033 955 78 2026年01月01日
茨城県 1,074 1,005 69 2025年10月12日
栃木県 1,068 1,004 64 2025年10月01日
群馬県 1,063 985 78 2026年03月01日
埼玉県 1,141 1,078 63 2025年11月01日
千葉県 1,140 1,076 64 2025年10月03日
東京都 1,226 1,163 63 2025年10月03日
神奈川県 1,225 1,162 63 2025年10月04日
新潟県 1,050 985 65 2025年10月02日
富山県 1,062 998 64 2025年10月12日
石川県 1,054 984 70 2025年10月08日
福井県 1,053 984 69 2025年10月08日
山梨県 1,052 988 64 2025年12月01日
長野県 1,061 998 63 2025年10月03日
岐阜県 1,065 1,001 64 2025年10月18日
静岡県 1,097 1,034 63 2025年11月01日
愛知県 1,140 1,077 63 2025年10月18日
三重県 1,087 1,023 64 2025年11月21日
滋賀県 1,080 1,017 63 2025年10月05日
京都府 1,122 1,058 64 2025年11月21日
大阪府 1,177 1,114 63 2025年10月16日
兵庫県 1,116 1,052 64 2025年10月04日
奈良県 1,051 986 65 2025年11月16日
和歌山県 1,045 980 65 2025年11月01日
鳥取県 1,030 957 73 2025年10月04日
島根県 1,033 962 71 2025年11月17日
岡山県 1,047 982 65 2025年12月01日
広島県 1,085 1,020 65 2025年11月01日
山口県 1,043 979 64 2025年10月16日
徳島県 1,046 980 66 2026年01月01日
香川県 1,036 970 66 2025年10月18日
愛媛県 1,033 956 77 2025年12月01日
高知県 1,023 952 71 2025年12月01日
福岡県 1,057 992 65 2025年11月16日
佐賀県 1,030 956 74 2025年11月21日
長崎県 1,031 953 78 2025年12月01日
熊本県 1,034 952 82 2026年01月01日
大分県 1,035 954 81 2026年01月01日
宮崎県 1,023 952 71 2025年11月16日
鹿児島県 1,026 953 73 2025年11月01日
沖縄県 1,023 952 71 2025年12月01日

ナレビでは、毎月・職種別と都道府県ごとの平均時給レポートを発信しています。「他社と比べて、自社の時給が高いのか」を確認したい方は、是非平均時給レポートをご覧ください。職種ごとの平均時給や詳細なエリアごとの平均時給を知りたい方は、お気軽にマイナビバイトまでご相談ください。

最低賃金はいつから適用される?最低賃金が決定されるまでの流れ

最低賃金の改定は通常、毎年10月1日から適用されます。ただし、具体的な適用開始日は都道府県ごとに異なる場合があります。各都道府県の労働局が決定した最低賃金の適用開始日を確認しましょう。

最低賃金は、公益代表、労働者代表、使用者代表の各同数の委員で構成される最低賃金審議会において議論の上、都道府県労働局長が決定しています。*1

具体的には、中央最低賃金審議会から示される引上げ額の目安を参考にしながら、各都道府県の地方最低賃金審議会で地域の実情を踏まえた審議・答申を得た後、異議申出に関する手続きを経て、都道府県労働局長により決定されます。

参考)
厚生労働省「最低賃金の決め方は?」
https://saiteichingin.mhlw.go.jp/point/page_point_how.html

厚生労働省「Q2 最低賃金は誰がどのように決めているのですか。」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/faq/faq_saiteichingin.html

地域別最低賃金と特定最低賃金はどちらが優先される?

最低賃金には「地域別」及び「特定」の2種類があります。
地域別最低賃金及び特定最低賃金の両方が同時に適用される場合には、使用者は高い方の最低賃金額以上の賃金を支払わなければなりません。企業や労働者は、自分たちがどちらの最低賃金の対象となるかを確認し、適切な賃金を支払うことが重要です。

地域別最低賃金とは各都道府県ごとに設定される最低賃金のことです。その地域内で働く全ての労働者とその使用者に適用されます。したがって、業種や職種に関係なく、その地域で働く全ての労働者が対象となります。

特定最低賃金は、特定の産業に従事する労働者に対して設定される最低賃金のことです。特定の産業における労働条件や賃金水準を考慮して設定され、特定の産業に従事する労働者とその使用者に適用されます。

例えば、製鉄業や造船業などの特定の産業においては、地域別最低賃金よりも高い特定(産業別)最低賃金が設定されることがあります。これは、これらの産業における労働条件や賃金水準が他の産業と異なるためです。

令和5年度の特定最低賃金の審議・決定状況は下記をご参照ください。
厚生労働省「特定最低賃金の全国一覧」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/chingin/newpage_43846.html

最低賃金引き上げにあたり、採用担当者がまず確認したいポイント

最低賃金の引き上げは、単に時給を改定するだけでは不十分です。採用担当者や店舗責任者は、まず以下の5点を確認しておくと、対応の全体像をつかみやすくなります。

1.自社の現在の時給が最低賃金を下回っていないか

最初に確認すべきは、現在の時給が地域別最低賃金を下回っていないかという点です。複数の都道府県に店舗を展開している場合は、都道府県ごとに最低賃金額と発効日が異なるため、店舗単位での確認が欠かせません。

2. 既存スタッフと新規採用者の時給バランスに問題がないか

新規スタッフの募集時給だけを引き上げると、長く働いているスタッフとの間に不公平感が生まれやすくなります。既存スタッフの定着やモチベーションにも影響するため、全体の賃金設計を見直す視点が重要です。

3. 地域相場と比較して採用競争力があるか

最低賃金を上回っていても、周辺店舗や同業他社より低い水準であれば、応募が集まりにくくなります。「ナレビ」では職種別・都道府県別の平均時給レポートも発信しているため、自社の募集時給を見直す際の参考にできます。

4.賃上げ分を吸収するための業務改善余地があるか

レジ、自動釣銭機、券売機、シフト管理システム、清掃機器などを導入し、少ない人数でも現場が回る仕組みを作ることで、人件費上昇の影響を抑えやすくなります。

5. 活用できる助成金・補助金がないか

国や自治体は、賃上げや業務効率化に取り組む企業向けに、さまざまな助成金・補助金を用意しています。最低賃金への対応は「時給を上げる」だけでなく、「業務を効率化する」「人材を定着させる」「使える助成金・補助金制度を確認する」ことまで含めて考える必要があります。

参考)厚生労働省「『賃上げ』支援助成金パッケージ

最低賃金法に違反した場合どうなる?

仮に最低賃金額より低い賃金を労働者と使用者の合意の上で定めていても、それは法律によって無効とされ、最低賃金額と同額の賃金を支払う必要があります。もし、最低賃金法に違反した場合は、使用者に罰則が科されるため注意しましょう。
具体的には、地域別最低賃金額以上の賃金額を支払わない場合は、最低賃金法において50万円以下の罰金が定められています。また、特定(産業別)最低賃金額以上の賃金額を支払わない場合は、労働基準法において30万円以下の罰金が定められています。

参考)厚生労働省ホームページ「最低賃金制度とは

最低賃金に違反した事例

事例1「最低賃金法違反容疑で書類送検」

東京都にある業者の工場で、平成21年5月21日から同年9月30日まで、労働者10人に東京都最低賃金(時間額766円)以上の賃金が支払われませんでした。また、同工場では、平成21年10月1日から同年11月20日までも、労働者8人に東京都最低賃金(時間額791円)以上の賃金が支払われていないと分かりました。
上記期間に同社が支払っていた賃金は、最も低い者で時間額600円。最低賃金不足額は、総額で約79万円に上りました。
該当地区の労働基準監督署は、平成21年10月16日に不足賃金を支払うよう行政指導を行っていましたが業者は応じなかったそうです。そのため平成 22年11月、最低賃金法違反の容疑で、業者と同社の取締役を東京地方検察庁に書類送検しました。

事例2「賃金不払で書類送検」

東京都において、労働者1人に対し、東京都最低賃金(当時1時間869円)以上の賃金を支払うべきところ、平成26年6月1日から同年6月30日までの賃金計16万1,140円を支払っていない業者がありました。
被害を受けた元労働者は、賃金不払いに対する行政指導を求めて該当地区の労働基準監督署に申告。同署は文書による行政指導を行いましたが是正されなかったため、捜索、差し押さえに踏み切り証拠資料を押収しました。そして平成27年3月19日、その業者と同社の代表取締役を最低賃金法違反の容疑で東京地方検察庁に書類送検しました。

事例3「最低賃金法違反で書類送検」

東京と大阪で予備校2校を運営する事業主は、所定支払日までに、両校の労働者16人に対して平成24年1月分賃金(最低賃金分51万8,583円)を支払っておらず、また東京校の労働者8人に対して同年2月分賃金(最低賃金分21万5,391円)を支払いませんでした。当時の東京都最低賃金は時間額837円、大阪府最低賃金は時間額786円となっています。
平成26年11月27日、該当地区の労働基準監督署は、最低賃金法違反容疑でこの予備校会社とその代表取締役を東京地方検察庁に書類送検しました。

引用)東京労働局ホームページ「労働基準関係法令違反に係る公表事案

最低賃金が適用される労働者の範囲は?

地域別最低賃金は、産業や職種に関わらず、全ての労働者とその使用者に適用されます。パートタイマーやアルバイト、臨時、嘱託といった雇用形態や呼称を問いません。

一方、特定最低賃金は、特定地域内の特定の産業の基幹的労働者とその使用者に適用されます。なお、18歳未満または65歳以上の人や、雇入れ後一定期間未満で技能習得中の人、その他当該産業に特有の軽易な業務に従事する人などには適応されません。

また、一般の労働者より著しく労働能力が低いなど、以下の場合は個別に最低賃金の減額の特例が認められています。これは、雇用機会をかえって狭めるおそれなどがあるためです。ただし、使用者が都道府県労働局長の許可を受けることが条件となります。

(1) 精神または身体の障害により著しく労働能力の低い方
(2) 試の使用期間中の方
(3) 基礎的な技能等を内容とする認定職業訓練を受けている方のうち厚生労働省令で定める方
(4) 軽易な業務に従事する方
(5) 断続的労働に従事する方

参考)厚生労働省ホームページ「最低賃金の適用される労働者の範囲

まとめ

最低賃金の引き上げに対応するには、まず地域別最低賃金を下回っていないかを確認し、既存スタッフとの時給バランスや採用競争力を見直すことが重要です。そのうえで、人件費の上昇を単なるコスト増として見るのではなく、業務改善や省力化、定着施策まで含めた視点で捉えることで、店舗運営の負担を抑えやすくなります。

最低賃金に関わる、よくある質問はこちらからご確認いただけます。
最低賃金の計算方法とは?社会保険労務士が24の質問に答えます

 

<監修者プロフィール>
社会保険労務士法人レクシード
代表/特定社会保険労務士
鈴木 教大 氏
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特定社会保険労務士として、全国数百社にのぼる顧問企業の支援実績から、労使トラブル対応などの現実的な解決策提示や予防措置提案を行う。企業の労務を“予防”という視点からサポートすることに力を入れており、労働保険や社会保険関係の手続きから給与計算、勤怠管理、行政対応、リスク回避型の就業規則作成支援、入札にからむ経営事項審査サポートまで、幅広く企業の人事サポートを実施している。

 

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参考:最低賃金答申状況 確認サイト

確認時刻:2025年11月4日(火) 15:00

厚生労働省「令和7年度地域別最低賃金額改定の目安について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_60788.html
厚生労働省「全ての都道府県で地域別最低賃金の答申がなされました」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_63030.html
厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/minimumichiran/index.html

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