人口減少が進む日本では、企業が求める人材の確保がますます難しくなっています。必要とする人材からの応募が集まりにくいこの時代、採用活動は、これまでの応募確保施策と併行して、どうすれば入社まで繋げられるのかを想定した戦略的な取り組みが求められています。そこで、応募後にいかにして面接実施、入社に繋げるのか、そのコツや成功事例を探るべく、累計100社以上の採用コンサルティングを手がける株式会社ベクトルのパートアルバイト採用支援部 部長の中内哲さんにお話を伺いました。
前編では、採用の勝ちパターンを作るうえで必要な採用管理システム(ATS)を活用する際の思わぬ落とし穴、後編では「採用管理システム(ATS)を入れているが、採用がうまくいっていない」という企業への課題解決方法をお伺いいたしました。
詳細な企業概要は、「株式会社ベクトル様 企業概要」をご参照ください。
◆ベクトル社インタビュー後編
「採用数をどう増やす?」採用のプロ集団が採用管理システム(ATS)の活用方法を解説!
目次
※各目次をクリックすると、読みたい内容をすぐにご覧いただけます。
企業が抱える「応募が来ない」「入社数が増えない」問題
採用管理システム(ATS)を活用した具体的な分析ポイント
株式会社ベクトル様 企業概要
採用管理システム(ATS)を使った「採用の勝ちパターン」発見はEntry Pocket(エントリーポケット)にお任せください。
企業が抱える「応募が来ない」「入社数が増えない」問題
まずは現状の採用課題について、よくあるお悩みと必要なアプローチ方法についてお伺いしました。
―――早速ですが、ベクトル様のサービス内容を教えてください。
中内さん はい、私たちの会社では人事領域に特化した総合コンサルティングサービスを提供しており、私が所属する採用支援事業部では、採用コンサルティング、定着支援、採用代行サービスを提供しています。一言でお伝えすると、「採用における勝ちパターンを一緒に作り上げること」のサポートです。私たちの特徴としては、型にはまった定型式支援ではなく、お客様の現状と課題に適したカスタマイズ式で、ご支援している点があります。また、単に業務のアウトソースを受けるだけではなく、データに基づいた課題提示と施策提案はもちろん、具体的な改善施策の実行まで行う部隊を持っているため、常にPDCAを行うプロジェクト形式でご支援させていただいております。
―――最近、企業からいただく悩みで多いものは何ですか?
中内さん やはり「応募が集まらない」という声が一番多いですね。また、同時に、「一定の応募は集まるものの、結局入社数が増えない」とお悩みの本部人事担当者も多いですね。具体的な事例については、別途お話しいたします。
「採用数をどう増やす?」採用のプロ集団が採用管理システム(ATS)の活用方法を解説!
―――その場合、どのようなアプローチが必要だと思いますか?
中内さん そもそも、本当に「応募が集まっていないのか」という点から、事実確認を行うことをご提案しています。そのうえで、集まっていないのであれば「なぜ集まらないのか」を分析する必要があります。また、集めたいターゲットを明確にする(もしくは優先順位をつける)ことも重要です。現状分析を行ったうえで、他社比較を行うと、意外と必要ターゲットからの応募獲得はできているケースや、逆に確保できていると思っていても費用対効果が実は良くない、というケースがあったりします。
加えて、応募から入社までの遷移率を選考フェーズごとに把握することも必要です。採用活動のどこに課題があるのかを理解したうえで、必要に応じたアプローチを行うこと、不明瞭な部分があれば、その内容を紐解くことが改善の糸口となります。
普遍的なことを言っていますが、実態を可視化・明瞭化しなければ、施策を講じても効果検証はできません。私たちはその分野のプロ集団なので、お客様の現状と実態に合わせ、ご支援を行っています。とは言いつつ、人材確保が困難な昨今ですから、応募以降の「歩留まり」をいかに引き上げるかが、各社の課題であることが多いです。
―――歩留まりを改善するためには、何が必要ですか?
中内さん まずは正確にデータを集めることが必要です。Excel等での管理でもできないことではないですが、「採用管理システム(ATS)」があると、改善施策への着手もスムーズに行うことができるため、導入をお勧めしています。採用活動を行うことに特化したシステムですから、管理もしやすいですし、分析を行うことにも適しています。
ただ、未導入のお客様は、運用が浸透するのかという懸念があったり、導入済のお客様でもATSに入力されたデータが実態に即していないという課題があったりします。実際の状況とデータにギャップがあると、正しく現状把握ができませんからね。ATSの使い方も結構重要だったりします。
編集部注:「採用管理システム」とは企業が採用プロセスを効率化するために使用するソフトウェアの総称です。Applicant(応募者)Tracking(追跡)System(システム)の頭文字を取りATSと呼ばれています。ATSは、応募者の情報を一元管理し、求人情報の掲載、応募者の選考、面接のスケジューリング、フィードバックの収集など、採用活動全般を管理することができます。
採用管理システム(ATS)を活用した具体的な分析ポイント
―――具体的には採用管理システム(ATS)で何を確認すれば良いのでしょうか?
中内さん 弊社では、応募以降の遷移率を可視化し、それぞれのフェーズで誰が、どんな理由で離脱しているのかを情報蓄積し、分析、課題提示を行います。具体的には以下の4つのポイントを確認します。
1. 連絡接続率:「いつ」「どのような応募者と」「どんな方法で」連絡が取れているのかを分析します。活用している媒体やエリア等、把握し得る情報に基づき、特性を把握します。
2. 面接設定率:面接が設定される割合を把握します。連絡がとれた後でも、面接日程を決定できていないケースも多くあるため、その背景や、逆に設定率が高い理由を確認することも行います。
3. 面接実施率:実際に面接が行われる割合を把握します。面接欠席理由の収集はもちろん、面接設定時間帯別の実施率や、応募者属性別の実施率を算出することで傾向分析を行います。
4. 面接合格率:どのような属性の応募者が合格したのかを把握します。そもそも合格となっている人が、全体応募のうちどの程度の割合なのか、不合格の場合も、なぜ不合格としたのかを把握することで、「採用・入社に至らない理由」を分析することを行います。
それぞれの対応方法や具体的な事例については、別途お話いたします。
「採用数をどう増やす?」採用のプロ集団が採用管理システム(ATS)の活用方法を解説!
―――採用管理システム(ATS)を使って応募から採用までの歩留まりを分析する際に、どのような課題があると感じていますか?
中内さん そうですね、基本的には多くの企業が分析を行っていると思います。ただ、実際にATSに入力されたデータが採用活動の実態に即していないケースが多いです。具体的には、ATS上で設定している管理用の「ステータス」定義が曖昧、運用ルールが正しく浸透していない等のケースですね。特に多店舗展開されている企業様だと、各現場の採用担当者様が運用しているケースがほとんどなので、実は、“正確なデータ”を集められていないということが課題であるお客様がとても多いです。私の肌感覚ですが、ご相談いただいて、弊社で分析した例だと約7.8割程度のお客様は、上記のような課題からスタートしています。
現場の採用担当者様はお忙しいですから、面接実施していない人は、すべて「不採用」としてしまうとしてステータス管理していることは、よくある事例です。
―――採用管理システム(ATS)のステータスデータが正確でないと、どのような影響があるのでしょうか?
中内さん 実態に即したデータが回収できないと、誤った認識をして、異なる解決策を実行することになってしまい兼ねません。そもそも解決策が違うベクトルを向いていては、せっかく策を講じても現状改善には繋がりません。採用活動は、とにかくPDCAを回すことが重要です。講じた対策は実際に効果があったのか。前提として、それが把握できる運用体制を構築しないことには、改善できるものもできなくなってしまうので・・・。
―――では、ATSを効果的に活用するためには、どのような対策が必要だと考えますか?
中内さん 上記でも申し上げましたが、ATS上で管理するステータスの定義づけ、並びに正確にデータ入力いただくことが重要なポイントです。
ただ、それってなかなか難しいんです・・・。マニュアルを作ったとしても、なかなか浸透しないというお客様がほとんどなので。
ただ、浸透促進の手を緩めてしまうと改善活動は進まないので、私たちは、現場の実態把握も行ったりします。各店舗に電話をして、運用理解が正しくされているかを確認したり、現場ヒアリングで挙がってきた意見に基づき、マニュアル改編や各採用担当者様の入力業務の簡素化、代理入力、説明会実施を行う等、徹底的に寄り添って改善活動を前進させることに注力します。以前は、各店舗にマニュアルを持って、直接ご説明に伺ったりしたこともありました笑
ATSを効果的に活用するためには、利用者全員の協力が不可欠です。そのために、とにかくお客様の現状と実態に合わせて動くことが必要だと思っています。
―――ありがとうございます!後編では、具体策についてお伺いいたします。
前編では、採用活動におけるデータ分析の重要性と、採用管理システム(ATS)の活用方法についてお話を伺いました。特に、応募から採用までの各プロセスの歩留まりを把握することが、企業の採用成功に繋がることが明らかになりました。しかし、ATSに入力されたデータが実際の状況を反映していないケースが多く、正確な分析が難しいという課題も浮き彫りになりました。
後編では、実際に多店舗展開している小売業の事例を通じて、ATSを活用しながら「採用を増やす方法」について具体的なアプローチを探ります。応募者のニーズを把握し、現場の状況に応じた柔軟な対応が求められる中、どのようにして企業が採用数を増やしているのか、成功事例を交えながら詳しくお伝えします。後編もお楽しみに!
「採用数をどう増やす?」採用のプロ集団が採用管理システム(ATS)の活用方法を解説!
株式会社ベクトル様 企業概要
2003年設立。累計で100社以上の企業の採用支援実績を持つ。
小売業出身の現会長が人事制度・評価制度構築のコンサルティング業として創業。
事業が成長する中で、採用に関するニーズや、アセスメント、研修のニーズにも応える形でサービスを拡充。採用領域においては、パートやアルバイトの領域だけでなく、第二新卒、中途採用や新卒採用といったお客様のニーズに応じて網羅的にサービスを展開している。
求人媒体を母体としておらず、媒体発注の代理店機能を有していない完全独立型のコンサルティング企業。採用媒体戦略を構築する中でも、中立的な立場でデータに基づき、クライアント視点に立った提案を行うことを得意としている。
サービスはクライアントの課題、悩みに応じて、カスタマイズ式で提案可能。
各コンサルタントも人事業務の経験者で構成されており、また改善活動の実行部隊も持ち合わせているため、絵に描いた餅とならない、地に足のついた提案を行い、PDCAを回していくことを強みとしている。
株式会社ベクトル
https://www.vector-up.com/
〒102-0094 東京都千代田区紀尾井町3-12 紀尾井町ビル6F
電話番号:03-6701-4430
(受付時間 9:00~18:00)
メールアドレス:info@vector-up.com
採用管理システム(ATS)を使った「採用の勝ちパターン」発見はEntry Pocket(エントリーポケット)にお任せください。
マイナビバイトでは、Entry Pocketという採用管理システム(ATS)をご用意しています。
Entry Pocket(エントリーポケット)は採用成功をサポートする採用管理システム&採用サイト作成サービスです。
応募獲得から面接設定・計画立案までに必要な機能を搭載したシステムと、マイナビならではの採用ノウハウを持った担当によるサポートで、貴社の抱える採用課題の解決を支援します。「採用できない」を解決するための現状の情報収集から打ち手を発見するためのサポートまで、弊社の営業担当が貴社に寄り添い、伴走します。
Entry Pocket(エントリーポケット)3つの機能
採用サイト
採用サイトの作成もお任せください!早く・お手頃な価格で作成可能なセミオーダー制の「ライト版」、コンセプト設計からすべて行うフルオーダーメイドの「オリジナル版」をご用意しています。予算や納期などに合わせてご提案します。求人原稿の掲載数に制限はありません。募集している全ての求人を掲載することが可能です。
応募者管理ツール
求人メディア経由の応募者情報を自動で取り込み、まとめて確認できる機能です。各媒体の応募者データを一括で管理できます。応募者情報の自動取り込みや、面接日程自動調整、メール・SMS送信・採用ステータス管理を行えます。
効果測定
7種類63パターンの豊富なレポートにより、応募単価/採用単価を算出し、データをExcel形式で出力できます。課題と打ち手の発見をサポートし、「ピッタリの求人サイトはどれか?」「どの対応を改善したらいいか?」などの分析をお手伝いします。
Entry Pocket(エントリーポケット)が選ばれている理由
POINT 1 システム導入を成功させる手厚いサポート体制
「分からない=使いこなせない」をなくすため、マイナビの専任担当が貴社をサポートいたします。機能説明だけでなく採用課題の発見から解決までEntry Pocketを通じて貴社採用活動のパートナーとなります。
POINT 2 求職者の就業意欲を後押しする採用サイト
採用とクリエイティブのノウハウを併せ持つ専任スタッフが貴社の採用ブランディングを実現するオリジナル採用サイトをご用意します。専任スタッフまでご発注いただくことで採用サイトからマイナビバイトまで掲載可能な点もご評価いただいています。
POINT 3 さまざまな採用課題を解決できるマイナビの豊富なノウハウ
Entry Pocketのみならず、マイナビバイトやマイナビミドルシニア、マイナビ(学生向け就職情報)、マイナビ転職、Web広告などマイナビブランドで貴社の採用活動を全面バックアップします。
Entry Pocketのご利用を検討している方は、ぜひこの機会にダウンロードしてご覧ください。導入までの流れやよくある質問、最新情報などは、エントリーポケット紹介ページよりご確認いただけます。
電話番号:0120-400-445
(受付時間 9:30~18:00)※年末年始除く
Entry Pocketに関する問い合わせはこちら
Entry Pocketのサービス資料はこちら