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求人掲載数からみる採用市場の動向(2019年7月〜2023年11月)


採用担当者の中には、「2〜3年前と比較して、この1年は応募件数が減っていて採用活動がうまくいかない」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。一概には言えませんが、応募数減少の要因の1つに求人掲載数の増加があります。そこで、株式会社フロッグの「HRogチャート」を用いて2019年7月〜2023年11月の求人掲載数を集計しました。
本記事では特徴的な7職種のみに着目して、「雇用形態別」の動向と「職種別」の動向をご紹介します。採用実績の振り返りを行う際や、今後の採用活動時期を検討する際には当記事を参考にしてください。

目次
雇用形態別の動向(1)アルバイト全体の求人掲載数は増加傾向
雇用形態別の動向(2)派遣社員は「医療/医薬/福祉」「運輸/物流/配送/警備/作業/調査」が増加
雇用形態別の動向(3)正社員は「飲食/フード」「販売/接客/サービス」が減少
職種別の動向(1)「飲食/フード」はアルバイトのみ増加
職種別の動向(2)「ホテル/旅館/ブライダル」は全ての雇用形態で増加
職種別の動向(3)「教育/語学/スポーツ」はコロナ禍も件数を維持
まとめ

雇用形態別の動向(1)アルバイト全体の求人掲載数は増加傾向

以下は、雇用形態をアルバイトに絞った、全職種の件数推移を示すグラフです。

図1)株式会社フロッグ「HRogチャート」にて、2019年7月〜2023年11月の求人数を抽出新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)の1回目の緊急事態宣言が発出された2020年4月を機に、すべての職種において大きく求人掲載数が減少しました。2022年1月まで緊急事態宣言やまん延防止等重点措置(以下、まん防)の発出に連動して件数が増減しています。

2023年1月27日に政府が新型コロナウイルス感染症の5類移行を発表して以降、アルバイトの求人掲載数はコロナ前の2019年の水準まで回復しました。

雇用形態別の動向(2)派遣社員は「医療/医薬/福祉」「運輸/物流/配送/警備/作業/調査」が増加

図2)株式会社フロッグ「HRogチャート」にて、派遣社員の求人掲載数を抽出

雇用形態を派遣社員に絞り、全職種の動向を探ります。特徴的な動きとして、「医療/医薬/福祉」が新型コロナウイルス感染症の影響を受けて増加し続けています。ワクチン接種の看護師や受付など、継続的に医療従事者の需要があったことが要因と想定されます。

「運輸/物流/配送/警備/作業/調査」については2021年8月にコロナ前の水準に回復しました。他職種よりも早く求人情報件数がコロナ前の水準に回復した要因として

・コロナ禍でネットショッピング活動が増加し、*1 配送ドライバーや倉庫スタッフの募集が増加したこと
・貨物自動車運送事業に係る時間外労働の上限規制及び改善基準告示の改正*2によりドライバーの採用需要が高まったこと
の2点が挙げられます。

図3 引用)総務省|家計消費状況調査 ネットショッピングの状況について

参考)
*1 総務省|家計消費状況調査 ネットショッピングの状況について
*2 厚生労働省|貨物自動車運送事業に係る時間外労働の上限規制 及び改善基準告示の改正について

雇用形態別の動向(3)正社員は「飲食/フード」「販売/接客/サービス」が減少

図3)株式会社フロッグ「HRogチャート」にて、正社員の求人掲載数を抽出


次に雇用形態を正社員に絞り、全職種の動向を探ります。派遣社員と同様に「医療/医薬/福祉」「運輸/物流/配送/警備/作業/調査」の求人掲載数が2021年7月を境に増加しています。「営業/事務/企画/管理」は2022年以降4月入社に向けて2〜3月に求人掲載数が増加しました。

反対に、「飲食/フード」「販売/接客/サービス」はコロナ前の求人掲載数を下回っています。ネットショッピングの増加や営業時間短縮によって対面接客が減ったことが影響して、フルタイム勤務を行う正社員募集が減っていることが想定されます。

職種別の動向(1)「飲食/フード」はアルバイトのみ増加

図4)株式会社フロッグ「HRogチャート」にて、「飲食/フード」の求人掲載数を抽出

ここからは職種に絞り、全雇用形態の動向を確認します。
「飲食/フード」はアルバイトの求人掲載数のみ、2年3月にまん防の発出が終了して以降、回復しています。正社員はコロナ前の最も求人掲載数が多かった2020年2月の50,497件と比較して、2023年3月は64.3%の32,455件で留まっています。派遣社員に関しても2020年1月の42,022件に対して2023年2月は67.4%の28,331件で留まり、求人掲載数が回復していないことが分かります。

職種別の動向(2)「ホテル/旅館/ブライダル」は全ての雇用形態で増加

図6)株式会社フロッグ「HRogチャート」にて、「ホテル/旅館/ブライダル」の求人掲載数を抽出

「ホテル/旅館/ブライダル」も、他職種と同様に2020年5月を機に求人掲載数が激減しました。他職種と異なる動きとして、2022年6月以降「ホテル/旅館/ブライダル」は全ての雇用形態において求人掲載数が増え続けていることが挙げられます。
・2022年6月に観光目的の訪日外国人客受け入れが再開されたこと
・2022年10月から水際対策の緩和がされたこと
・国内旅行客の回復
・円安によるインバウンド需要
などが影響して旅館・ホテル業界で2022年時点で約6割の企業が「増収基調」であり*3、他職種と比較して、採用需要がすぐに回復しました。
*3 参考)株式会社帝国データバンク|旅館・ホテル業界」 動向調査(2022年度)

職種別の動向(3)「教育/語学/スポーツ」はコロナ禍も件数を維持

図5)株式会社フロッグ「HRogチャート」にて、「教育/語学/スポーツ」の求人掲載数を抽出

コロナ禍で、珍しく例年と比較して増減が少ない動きとなったのは「教育/語学/スポーツ」です。例年、3〜4月は新学期に向けて求人掲載数が急増します。2019年〜2023年の4年間、3〜4月の求人掲載数が減ることなくコロナ禍も維持されていました。
図7 引用)ソニー生命保険|子どもの教育資金に関する調査2023

ソニー生命調べでは中高生の親では8割半が「コロナ禍で子どもの教育に対する不安が増加した」と回答しており*4、学校以外での教育費の平均支出金額も増加していることがわかりました。 学校以外での教育への需要が増加したため、教育関連の募集件数が維持されたことが想定されます。

*4 参考)ソニー生命保険|子どもの教育資金に関する調査2023

まとめ

各雇用形態・職種ごとの動向を調べました。各職種ごとに増減している雇用形態は異なるものの、全体的に求人掲載数が回復傾向にあることが分かりました。

2024年4月は新型コロナウイルス感染症の影響を受けない約4年ぶりの新年度となります。求人掲載数の増加が見込まれ、求める人材の採用への難易度が上がることが想定されます。採用計画や募集方法にお悩みの際は、お気軽にマイナビバイトまでご相談・お問い合わせください。その他、「マイナビバイトの掲載料金が知りたい」「マイナビバイトのキャンペーン情報が知りたい」という方も、お気軽にお問い合わせください。

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