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外国人が感じているアルバイトの魅力と壁

日本国内において、アルバイトとして働く外国人労働者を見かけることは珍しいことではなくなってきました。日本人労働者と並んで日本の経済を支える存在となりつつある外国人労働者。彼らが感じる日本でのアルバイトの魅力、そして働く上で障害となる壁にはどのようなものがあるのでしょうか。この記事では、日本で働く外国人アルバイトの実態に迫ります。

目次

就業の目的は収入だけではない?

働きやすい雰囲気・環境が魅力に感じられやすい

壁になるのは語学レベルや面接準備?

まとめ

就業の目的は収入だけではない?

外国人でありながら日本で働く彼らは、どのような目的を持って働いているのでしょうか。こちらは、日本で働く外国人アルバイトに対するアンケート調査結果です。

出典:2020年5月 株式会社マイナビ 社長室 HRリサーチ部 アルバイトリサーチチーム「在日外国人のアルバイト実態調査」(※)

全体で見ると、「自分の生活費のため」を選択した割合が最も高く58.3%、次いで「日本語を学ぶため」40.0%、「異文化理解のため」37.3%という結果でした。アルバイトは就業でありつつ、経済的理由だけでなく、日本社会についてより深く理解するための学びの手段としても求められていることがわかります。

在留資格別で見ると、「 専門的・技術的分野の在留資格」 の取得者では「人との出会い・交流が欲しいため」や「将来のキャリアのため」などが他の資格取得者に比べ多く選択される傾向が見られました。
一方、 「身分に基づく在留資格 」 では「自分の生活費のため」に加え、「貯金をするため」や「家族の生活費のため」など、収入を目的とする回答が高い傾向があります。「身分に基づく在留資格」の取得者には日本国内で家族を有し長期的な生活を送っている人も多く、より日本人に近いニーズや傾向が見られるようです。

働きやすい雰囲気・環境が魅力に感じられやすい

優秀なアルバイト人材の採用や定着のためには、彼らの満足度や職場に対する愛着の向上が欠かせません。外国人アルバイトスタッフはどのような点に魅力を感じているのでしょうか。

出典:2020年5月 株式会社マイナビ 社長室 HRリサーチ部 アルバイトリサーチチーム「在日外国人のアルバイト実態調査」(※)

アンケート調査の結果では、「外国人を歓迎していること」を選択する人が最も多く、全体の45.0%という結果でした。その他には「職場の人間関係が良いこと」が37%、「自宅から近いこと」は29.7%と、日本人と変わらないニーズも見られています。

在留資格に注目してみると、「資格外活動」の取得者では「学校から近いこと」が26.2%と多く選ばれており、何らかの学校に所属する学生が多いことが窺えます。このような人材の場合、日本人の学生同様、勤務時間や勤務日数、あるいは勤務期間などにおいて配慮があると魅力的に感じられるかもしれません。

壁になるのは語学レベルや面接準備?

一方、外国人ならではの壁や困難に直面したという経験も無視できない情報です。
次のグラフは、日本でのアルバイト探しにおいて、どのような点で困難を感じたかについて質問したものです。

出典:2020年5月 株式会社マイナビ 社長室 HRリサーチ部 アルバイトリサーチチーム「在日外国人のアルバイト実態調査」(※)

最も多く選ばれたのは「外国人が勤務可能な求人が少ない又は限られている」で、全体の35.0%が選択しました。次いで「求められる日本語レベルが高すぎる」が31.7%、「日本語での履歴書等、書類の準備」が30.0%でした。
また、「専門的・技術的分野の在留資格」取得者においては、「面接時のマナー」を36.2%の人が選択しており、全体に対して10%以上高くなっています。

これらの傾向から、アルバイト就業そのものや業務に関するポイントだけでなく、就業に至るまでの日本独自の文化や習慣、あるいは語学などがネックとなっている状況が見えてきます。
外国人アルバイトスタッフの採用を検討している企業・店舗においては、そのようなポイントに配慮できれば一つの強みとなりそうです。

まとめ

日本で働く外国人アルバイトスタッフにとって、日本独自の習慣やマナーが壁となっていることがわかりました。一方で、外国人歓迎の職場を魅力とする声は多く聞かれました。

外国人アルバイトスタッフの採用や定着を求めるのであれば、日本人と外国人の習慣や文化、あるいは抱える困難の違いを理解し、配慮できることが一つのポイントとなりそうです。
職場での人間関係や環境の良さを魅力に挙げる声も大きく、日本人同様、職場の雰囲気作りは人材の定着に影響を与えそうです。

一方で、各設問に対する回答において在留資格毎に特色が見えることもありました。日本に在留している理由や目的、あるいは期間によっても抱える背景やニーズは大きく異なる可能性があります。
働き方や雇用期間など、アルバイトスタッフに求める条件により、より適した在留資格や在留の目的があるかもしれません。
自社や自店舗において、どのようなスタッフを求めているのかを明確にし、それに適した条件や働き方を提供することも大切なポイントと言えそうです。

<※調査概要>  
調査地域 :全国
調査方法:インターネット調査
対象者 :現在アルバイトをしている在日外国人 年齢:16歳以上
実施期間:2020年3月26日(木)~4月3日(金)

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