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会社に副業がバレないようにすることは可能?バレる理由とリスクについて解説

副業に興味があるものの、会社にバレると何かと面倒なので秘密にしたいと考える会社員の方もいらっしゃるでしょう。

会社に副業の事実がバレないようにするための方法はいくつか考えられますが、バレた際のリスクを踏まえたうえで、本当に秘密にしておくのがよいかどうか、慎重に検討することをお勧めいたします。

この記事では、会社に対して副業がバレる理由や、バレた際にどのようなリスクがあるのかにについて解説します。
なお当然ではありますが、本記事は就業規則違反等にあたる行為を全く推奨しない前提で構成されます。

 

副業が会社にバレてしまうきっかけと考え方

会社に副業の事実がバレてしまうきっかけには、いくつかのパターンが考えられます。
それぞれ概要を見てみましょう。

●同僚などを通じて上司に伝わる
会社や上司には副業を秘密にしている場合でも、親しい同僚などには副業をしていることを伝えるというケースもあるでしょう。

しかし、人の口に戸は立てられないので、何かの拍子で同僚が口を滑らせ、副業の事実が上司などに伝わってしまうことはあるものです。
このような事態を避けるためには、会社関係者には徹底して副業の事実を秘密にしておくほかないでしょう。

とはいえそれは、本質的な問題ではありません。
会社に言えない形で副業をする行為そのものが望ましくないことは、論を俟ちません。

●勤務態度が悪くなって発覚する
本業に加えて副業をするとなると、どうしても時間と労力を分散せざるを得ません。
副業を本業の勤務時間外で行うとしても、トータルでの作業時間が長くなることで疲れが出てしまい、本業のパフォーマンスに悪影響が生じることも考えられます。

たとえば本業の勤務時間中に居眠りをする、遅刻や中抜けが増える、作業上のミスが増えるなどのきっかけから、副業の事実を疑われてしまう可能性があるでしょう。

また、副業が軌道に乗ってくると、本業の勤務時間中にも副業に関する作業をしてしまう方がしばしば見られます。
このような行為が上司などに見とがめられた場合、懲戒処分の対象になりかねないので注意が必要です。

いずれにせよ、副業が会社の規則で禁じられている/いないに関わらず、以下のような線引きはビジネスパーソンとして、当然心がけて下さい。

・副業の作業時間を明確に決めておく(当然、本業の勤務時間外とする)
・睡眠や休憩をきちんと確保する
・副業を詰め込み過ぎない

●人事関係の支払いなどから発覚する
意外に見落としがちなのが、人事関係の支払いなどから副業の事実が会社に発覚してしまうパターンです。

副業関係で問題となる人事関係の支払いや手続きとしては、以下のものがあります。

(1)住民税の特別徴収
住民税の特別徴収とは、会社が従業員の給与から住民税を天引きし、従業員に代わって自治体に納付する制度です。

特別徴収の場合、会社が毎年自治体に提出する「給与支払報告書」に基づき、自治体側で計算した住民税額が会社に対して通知されます。

従業員が2か所以上の事業所で勤務している場合、収入の大きい事業所の給与から一括して特別徴収が行われます。
したがって、天引きは基本的に本業の給与から行われますので、本業の会社に対して住民税の総額が伝えられます。

このとき本業の会社は、自社が従業員に支払っている給与に対して、住民税の金額が大きすぎることから、副業の事実を疑うかもしれません。

(2)社会保険料
2以上の事業所で社会保険への加入要件を満たす場合、該当の事業所における給与を合算した金額を基に「標準報酬月額」が決まり、それを給与金額に応じて事業所間で按分することによって保険料額が決定されます。

この場合、単純に1社の給与を基にして保険料額が決まるケースとは金額がずれることになるので、会社が副業の事実を知るきっかけになり得ます。

(3)給与所得者の基礎控除申告書
従業員は年末調整用に「給与所得者の基礎控除申告書」を会社に提出する必要がありますが、その中で副業分も含めた給与所得の合算金額を記載しなければなりません。
また、雇用ではなく業務委託で副業を行っている場合にも、「給与以外の所得」として、やはり副業収入を記載する必要があります。

自社の給与以外にも所得が生じているということは、必然的に副業が行われていることを意味しますので、会社としても副業の事実を把握するきっかけとなるでしょう。

会社に副業がバレないようにするという観点からは、住民税は普通徴収(自分で直接住民税を納付する方法)に切り替える、社会保険料は副業について社会保険料の加入要件を満たさないようにするという対策が考えられます。

しかし「給与所得者の基礎控除申告書」については、正しく申告をする限り、副業の所得を隠す手立てはありません。
副業収入を伏せて申告をすれば、一時的に副業がバレることを回避することはできますが、会社の税務調査で指摘されるリスクが高いでしょう。
いずれにせよ、このような虚偽申告はあらゆる意味でするべきではありません。

このように、副業がバレるリスクを完全に払しょくすることはできません。
就業規則で副業が禁じられている場合、「確実にバレる」前提で適切な手続きを取り、副業に取り組んで下さい。

 

副業が会社にバレた場合のリスクは?

就業規則で禁じられているにも関わらず、会社に無断で副業をしてしまった・・・
そのような心当たりがある人も、中にはいるかも知れません。
そのような場合には、どのようなリスクがあるでしょうか。
一般に、副業が会社にバレた場合、人事評価が悪化したり、懲戒処分を受けたりする可能性があります。

●人事評価が悪化する
副業によって本業への集中力が欠如していると判断されると、従業員としての人事評価に大きな悪影響が生じます。
人事評価が悪化すると、昇進が遅れる、ボーナスがカットされるなど、会社でのキャリアや生活に多大なデメリットが生じてしまうでしょう。

●就業規則違反|懲戒処分を受ける
多くの会社では、副業を禁止または許可制としています。
副業規制が比較的緩やかな会社であっても、少なくとも申告制をとっているケースが大半でしょう。

いずれにしても、従業員が副業をする場合、最低限その事実を会社に伝えることが、就業規則上義務付けられていることがほとんどです。
それにもかかわらず、会社に秘密で副業をすることは、就業規則違反に該当します。

就業規則違反を犯した従業員は、会社から懲戒処分を受けてしまう可能性があります。

違反の態様が軽微であれば「戒告」(口頭での注意)や「けん責」(始末書の提出など)で済むかもしれません。
しかし、勤務態度が著しく悪いなどの事情があれば、「減給」以上の重い懲戒処分が行われるおそれもあります。

 

これからは副業時代|副業について会社の理解を得る努力を

以上で解説したように、会社に対して副業を完全に秘密にしておくことは難しく、バレてしまった場合のリスクも大きいというのが実情です。

近年では、全国的な副業推進の流れを踏まえて、従業員の副業を解禁する会社も増加しています。
そのため従業員としては、会社に隠れて副業をするのではなく、むしろ折り合いを付けて副業に対する会社の理解を得る方針をとるのが望ましいといえます。

副業を通じて自分のやりたいことを上司や同僚に伝え、本業を疎かにせずにメリハリを持って副業に取り組めば、きっと周囲の理解を得ることができ、本業・副業の両立もしやすくなるでしょう。
副業時代を生き抜くため、周囲の人々と適切にコミュニケーションを取り、ぜひご自身に合った働き方を模索してください。

 

阿部 由羅
ゆら総合法律事務所代表弁護士。西村あさひ法律事務所・外資系金融機関法務部を経て現職。専門はベンチャー企業のサポート・不動産・金融法務。その他、一般民事から企業法務まで幅広く取り扱う。各種webメディアにおける法律関連記事の執筆にも注力している。

https://abeyura.com/
https://twitter.com/abeyuralaw

 

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