人材募集
/

「インターンシップ」を実施する意味や定義は?2022年新卒者データを基に再確認しよう

新型コロナウイルスの影響で、インターンシップもWEBでの開催が増加しています。
しかしこのWEBインターンシップ、従来の対面形式のやり方とは何が違うのか、明確に説明できる人も多くないのではないでしょうか。

そこで今回は、WEB形式と対面形式の違いを比較しながら、企業と学生の双方にとって、満足度の高いインターンシップにするためのポイントをお伝えします。
インターンシップの開催に悩んでいる企業は、ぜひ参考にしてください。

目次

インターンシップの重要性

インターンシップのメリットとは

WEB開催と対面開催のインターンシップ

満足度の高いインターンシップを行うためには

まとめ

インターンシップの重要性

インターンシップとは、学生が興味のある企業を訪問したり、実際に働いたりする職業体験のことです。職場環境を見たり、実際の仕事を経験したりして、業界や職種、働くことの理解を深めることを目的としています。
この体験は、学生にとってもその重要性が年々増しているようです。

マイナビの調査では、2022年春に卒業見込みの学生のうち、インターンシップに参加したことがあると回答した割合が84.5%、申し込みをしたことがあると答えた学生は実に92.5%にのぼりました。*1

優秀な人材を採用するためには、インターンシップの実施が必要不可欠となっています。

出典:マイナビ「マイナビ2022年卒大学生 広報活動開始前の活動調査」
https://saponet.mynavi.jp/release/student/is-katsudojunbi/202202_is/

インターンシップのメリットとは

インターンシップには多くのメリットがあります。
企業側と学生側に分けて説明していきます。

■企業側のメリット

・会社について知ってもらえる
・志望度の高い学生を集められる
・学生の能力・適性を判断することができる
・学生の率直な意見や反応を直接得ることができる
など

インターンシップを行うことによって、学生に企業の魅力をより深く知ってもらうことができます。

そして新卒採用では、一般にインターンシップを経験した志望度の高い学生が応募してくる可能性が高いといえるでしょう。仕事をきちんと理解しているため、ミスマッチが減り、早期離職率の低下にも繋がります。

また、学生の能力・適性を判断することもできます。
もちろん、インターンシップ中の出来事で、あからさまに合否を判断するのは良くありません。
しかし、選考の参考になることは十分にあるでしょう。

さらにインターンシップを通して、学生という若い世代の斬新な意見を集めることも可能です。若者向けのサービスを扱う企業などにとっては、学生の率直な意見や反応を直接得ることができ、企業にとってプラスとなります。

■学生側のメリット

学生がインターンシップに参加することで得られるメリットは、仕事理解、自己理解、スキル理解、人脈、就活準備にあります。*2

・仕事理解 :業界、職種、業務の内容が具体的にわかる
・自己理解 :自分の強み、適性がわかる
・スキル理解:仕事で必要となるスキルがわかり、自分に足りないものが発見できる
・人脈   :目標となる社会人や、他校の学生と出会える
・就活準備 :就職活動で語ることができる実践経験が積める

インターンシップは「どの業界、職種を志望するか」「自分がなにをやりたいのか」を見つけるための「視野を広げる場」となります。
「興味はあったけれど、自分には向いていなかった」という気づきがあるかもしれません。

また実際の現場でビジネスの仕組みを直に学び、第一線で働く社会人と接する経験は、その後の就職活動においても役に立ちます。

 

WEB開催と対面開催のインターンシップ

次に、インターンシップの実施方法について詳しく見ていきましょう。
新型コロナウイルスの影響はこの分野にも明確に現れており、WEB開催のインターンシップが、主流となりつつあります。*3

以下のグラフは、マイナビが2020年12月に行った調査結果です。
学生に対し、これまでに参加したインターンシップの形式について質問したところ、72.7%がWEBのみの形式、20.2%が対面のみの形式、19.3%が対面とWEBの両方を取り入れた形式に参加したと回答しています。

出典:マイナビ「マイナビ 2022年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(12月)」
https://saponet.mynavi.jp/release/student/is-katsudojunbi/202212_is/

では、「WEB形式のインターンシップ」と、従来の「対面形式のインターンシップ」に違いはあるのでしょうか。

学生の満足した点と不満だった点から比較していきます。

■満足した点出典:マイナビ「マイナビ 2022年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(12月)」
https://saponet.mynavi.jp/release/student/is-katsudojunbi/202212_is/

参加したインターンシップについて満足した点を調査したところ、
「事業内容・企業情報が理解できた」
と回答した学生は、対面形式よりも WEB 形式の方が多い結果となっています。

つまり、企業情報や具体的な仕事に関して説明するようなプログラムの場合は、WEB形式の方がより伝わりやすいと考えられます。

さらに、WEB開催ならではの満足点を見てみると
「自宅からなど、リラックスできる環境で参加できた」
と回答した学生は 3 割を超えています。

他にも
「移動時間がないので授業やバイトの合間にも参加しやすかった」
「遠方の企業のインターンシップにも参加しやすかった」
と回答した学生が 2 割以上となりました。
WEB開催ならではのメリットも多いようです。

◎ポイント
・「事業内容・企業情報」は、WEB形式の方が理解しやすい
・WEB開催だから忙しい学生や、遠方に住んでいる学生も参加できる

■不満だった点出典:マイナビ「マイナビ 2022年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(12月)」
https://saponet.mynavi.jp/release/student/is-katsudojunbi/202212_is/

WEB形式では、休憩中やインターン終了後は接続が切られてしまうため、自分から情報を取りに行くことは困難です。
そのような影響もあり、2割の学生が「社風や雰囲気が理解できなかった」と回答しています。

対面式であれば、企業の社風や雰囲気を自分の肌で感じることができます。
さらに、物足りないと感じた情報があれば、直接社員に聞くなどして、自分の得たい情報を補うこともできるでしょう。

◎ポイント
・対面形式の方がプログラム内容に対しての満足度が高い
・WEB形式だと「社風や雰囲気」を理解しづらい

 

満足度の高いインターンシップを行うためには

満足度が高いインターンシップを実施するためには、どうしたら良いのでしょうか。

この3つのポイントを確認してみてください。

① 目的を決める
② 目的に合わせて開催形式を決める
③ インターンシップの種類を決める

①目的を決める

なぜインターンシップを実施するのか、目的を決めましょう。
目的が曖昧では、企業にとっても学生にとっても、メリットがなかったという結果になりかねません。

<例>
・自社の魅力を多くの学生に知ってもらう。
・学生に自社や業界の理解を深めてもらい、ミスマッチを減らす。
・仕事の進め方を、学生の先入観のない目線を参考に再検討する。

②目的に合わせて開催形式を決める

目的に合わせて開催形式を決めましょう。

多くの学生に対して「自社の魅力付けを行いたい」場合は、WEB形式が良いでしょう。
WEB形式は、時間や場所に左右されにくいため、学生も気軽に参加することができます。
事業内容・企業情報などの説明が伝わりやすいのもWEB形式です。

しかし、WEB形式には「社風や雰囲気を伝えにくい」というデメリットがあります。

社員に直接質問できる時間を設けるなどの工夫をすることで、インターンシップに対する満足度を高めることができるでしょう。

一方で対面形式では、学生は実際の職場や雰囲気に触れることができます。
真剣に学ぶ学生たちから社員が刺激を受けることも多く、両者の成長につながります。
学生の満足度が高いのは対面形式です。

しかし、コロナ禍の影響で参加をためらう学生も増えています。
どのような感染対策をしているかを伝え、安心して参加できる環境を整えなければなりません。

③インターンシップの種類を決める

目的に合ったインターンシップの種類を選択しましょう。

インターンシップで実施されるプログラムの内容は、
主な特徴から「講義型」「体験型」「課題型」「実践型」の4つに大別できます。*4

・講義型
企業の社員による業務内容や、業界の状況などの説明が主な内容となります。
短時間の開催で、多くの学生と接する機会を作ることができます。

・体験型/課題型
職場の見学や、実際の業務に即したテーマが与えられ、その課題に対する解決策について、グループワーク、グループディスカッション、プレゼンテーションを行うプログラムです。
学生の斬新なアイデアや、学生の率直な意見を知ることができます。

・実践型
企業の職場に通って、実際の業務に従事するプログラムです。
学生を指導することで、仕事上の指導スキルを高めることができます。

 

まとめ

WEB形式と対面形式のインターンシップを比較しながら、企業と学生の満足度の高いインターンシップにするためのポイントをお伝えしてきました。

「グループディスカッション・グループワーク」や「座学講座」の場合は、WEB形式。
「職場見学」や、社員に交じって実際に業務を体験する「同行体験」は対面形式などなど。
インターンシップの中身に応じて、対面形式とWEB形式のそれぞれの良さをいかして使い分ける企業が増えてくるかもしれません。

魅力的なインターンシップを企画して、その波に乗り遅れないようにしていきましょう。

*1 マイナビ「マイナビ 2022年卒大学生 広報活動開始前の活動調査」
https://saponet.mynavi.jp/release/student/is-katsudojunbi/202202_is/

*2 マイナビ2023「はじめてでも分かりやすいインターンシップの基礎知識|参加するメリット」
https://job.mynavi.jp/conts/2023/is_basic/01/#anc05

*3 マイナビ「マイナビ 2022年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(12月)」
https://saponet.mynavi.jp/release/student/is-katsudojunbi/202212_is/

*4 マイナビ2023「はじめてでも分かりやすいインターンシップの基礎知識|インターンシップの4つの種類とその特徴」
https://job.mynavi.jp/conts/2023/is_basic/01/#anc02

髙橋 めぐみ
求人情報メディア・人材紹介等の総合的な人材サービスを提供する一部上場企業に勤務。在職中に250社以上の企業を取材し、求人広告の作成等に携わる。その後、教育業界に転職。現在はこれまでの経験を活かし、人材や教育に関する記事を中心にフリーライターとして活動中。

あなたにおすすめ記事


アルバイト採用のことなら、マイナビバイトにご相談ください。

0120-887-515

受付時間/平日9:30~18:00

当サイトの記事や画像の無断転載・転用はご遠慮ください。転載・転用についてはお問い合わせください。

掲載料金・求人掲載のお問い合わせ