飲食店を利用していると、働いている従業員の中にアルバイトスタッフが多いことを感じることもあると思います。
働き方の多様性が注目される昨今、アルバイトスタッフの労働力はさまざまな業種において重要な位置を占めています。
特に、飲食店はその傾向が強く見られる業種の一つです。
今回は、飲食店におけるアルバイトスタッフの位置付けや、飲食店を取り巻く状況について、統計から見えてきたことを紹介します。
目次
飲食店従業員のほとんどがアルバイト・パートスタッフ
総務省は、サービス産業を対象にその現状を図る「サービス産業動向調査」を毎年行っています。
下記に紹介するグラフは、2018年の調査結果から作成したグラフです。
出典:総務省「サービス産業動向調査」を加工
https://www.stat.go.jp/data/mssi/index.html
なんと、飲食店で働く全従業員のうち、82%がアルバイト・パートを含む「非正規雇用者」であるという結果となりました。
逆に言えば、正規雇用者の割合は2割にも満たないということです。この結果だけを見ても、飲食店の運営において、アルバイトスタッフの担う役割は大変重要であることがわかります。
飲食店アルバイトの有効求人倍率はなんと4倍!
全体の8割以上もの従業員が非正規雇用者である飲食店では、アルバイトスタッフの募集も常におこなわれています。
次に紹介するグラフは、飲食店におけるアルバイトの有効求人倍率の推移を示したものです。
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」を加工
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/114-1.html
飲食店の職種は、調理と接客のふたつに大きく分けることができます。調理スタッフの有効求人倍率は3.3倍、接客スタッフに至ってはなんと 4.0倍という結果となりました。全業種・全雇用形態の有効求人倍率は約1.6倍であることを考えると、この数字が大変高いことがわかります。
※その他、アルバイトの労働市場全体について、把握をされたい方はこちらをご覧ください。
アルバイト労働市場レポート
飲食店アルバイトの平均時給は全業種の約2倍上がっている
有効求人倍率が高いということは、それだけ新規スタッフが必要とされているということです。スタッフを確保するための施策として、既存スタッフの定着・新規スタッフ獲得を目的とした昇給が考えられます。次のグラフは、飲食店とそれ以外の業態において、アルバイトスタッフの平均時給の推移を示したものです。
出典:2016年1月~2019年1月末までの間に「マイナビバイト」に掲載案件のうち、毎年1月時点の平均時給の値を記載
このグラフから、飲食店だけでなく、全業界において平均時給は上昇している傾向が見て取れます。しかし、2014年から2018年にかけて、全体の昇給額は21円だったのに対し、飲食店に絞ると、その2倍近い41円もの昇給が見られています。
※アルバイトの時給に関する業種別調査も行っていますので、合わせてご覧ください。
時給に関する業種別企業調査
まとめ
さまざまな調査・統計結果から、飲食店におけるアルバイトスタッフの位置付けを見てきました。多くの業界においてスタッフの非正規化、報酬額の増額傾向がありますが、中でも飲食店においてはその傾向が特に色濃く見られることがわかりました。現在、飲食店の運営において、アルバイトスタッフの力は欠かせないものとなっています。優秀なアルバイトスタッフをどのように確保していくのかは、飲食店において、店舗運営に関わる重要な検討事項といえます。
下記は飲食店のアルバイト採用の成功事例になります。
ご興味ある方は、ぜひこちらもご覧ください。
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