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地方こそ外国人労働者を積極的に活用しよう!労働の実態やサポートすべき内容などを詳しく解説

近年の日本では、ますます少子高齢化のスピードが早まっています。そのため、日本経済の活力を維持するためには、外国人労働者の活用が不可欠となっています。

また、外国人労働者の側でも、外国人技能実習制度等を利用して企業での技術を習得し、母国の経済発展を担う人材となれるよう実習を積み重ねています。*1

今回は、外国人労働者が置かれている状況や求めているもの、サポートすべき内容などについて詳しく解説をしていきます。外国人労働者の雇用に関してご興味がある方はぜひ、本記事を参考にしてください。

目次

数字で見る外国人労働者の状況

外国人労働者の求めるもの

外国人労働者が困っているもの

地方の活力のために

数字で見る外国人労働者の状況

外国人労働者の状況を数字で具体的に見ていきましょう。

(1)外国人労働者数は約172万人で過去最高
下図1は、厚生労働省がまとめた「在留資格別外国人労働者数の推移」のグラフです。参照すると、2020年度における外国人労働者の数は約172万人で過去最高となりました。

2008年には約48万人であった外国人労働者は、その後、ゆるやかに右肩上がりに増加。2020年には約3.5倍の増加数となっています。

しかし、前年比では65,524人増加し過去最高を更新したものの、増加率は前年の13.6%から大幅に低下して9.6ポイント減少。増加率は2016年の19.4%をピークに徐々に下がり気味となっています。

なお、属性で一番多いのは「身分に基づく在留資格」の約54万人で、主に「日系人」や「日本人の配偶者等」等、定住者が多く見られました。また、「技能実習」も増えています。*2

図1 引用)厚生労働省「「外国人雇用状況」の届出状況まとめ【本文】」P2
https://www.mhlw.go.jp/content/11655000/000729116.pdf

(2)労働者の国別出身国1位はベトナム
下図2は厚生労働省がまとめた「国籍別外国人労働者の割合」のグラフです。

労働者の国別出身国を見るとベトナムが1位、中国が2位、3位がフィリピンで100万人を超え、これらの国からの労働者が60%を占めています。

ベトナムは、前年比10.6%(42,672人)増加のと大きく変化。また、ネパールについても前年比8.6%(7,858人)増加しています。一方、ブラジルは前年比で3.2%(4,343 人)減少、ペルーが1.7%(500人)減少したという結果です。*3

このように、わが国における外国人労働者は、ベトナムと中国だけで約半数を占めています。

 

図2 引用)厚生労働省「「外国人雇用状況」の届出状況まとめ【本文】」P5
https://www.mhlw.go.jp/content/11655000/000729116.pdf

(3)業種では製造業が48万人でトップ
下図3は厚生労働省が公表した「令和2年 都道府県別・産業別外国人労働者数」をもとに、上位10都道府県で並べ替えた一覧表です。都道府県別に業種や人数など雇用状況が記載されています。

全国的な数字で見ると、製造業が48万人とトップで全体の約3割を占めている状況です。すでに日本のものづくりは外国人なしには成立が難しいと言っても過言ではありません。

全産業における人数は、以下の通りです。※多い順から記載、カッコ内は最多の業種

東京都 約49.6万人(宿泊業、飲食サービス業 約10.5万人)
愛知県 約17.5万人(製造業 約7.7万人)
大阪府 約11.7万人(製造業 約2.7万人)
神奈川県 約9.4万人(製造業 約2.5万人)
埼玉県 約8.1万人(製造業 約2.8万人)

このように、上位5都道府県が圧倒的で合計96万人以上となり、全国の過半数を超えています。
少し意外な数字だったのではないでしょうか。

ただし、都道府県により就労産業には色があり、就労している業種は様々です。例えば東京都では宿泊業・飲食サービス業が一番多い業種となっています。

2~5位の都道府県は製造業が最多となっていますが、愛知県以外はサービス業などの比率も少なくありません。

愛知、静岡と言った製造業など二次産業が盛んな地域では、やはり外国人労働者が多い傾向が見られます。(下図3)

図3 参考)厚生労働省「別添3  外国人雇用状況の届出状況表一覧(令和2年10月末現在)」を参考に作成 
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_16279.html

外国人労働者の求めるもの

ここでは、外国人労働者が「日本で働く際に求めるもの」についてご紹介をしていきます。

(1)来日した理由は「働けるから」がNO.1
来日理由の第1位は、「日本の方が就業機会が多いから」ということです。88.2%の外国人労働者がこのように回答しました。

「日本の方が賃金が高いから」という回答は20.9%であり、「賃金」よりも「就労する」ということに重きを置いている外国人労働者の真面目な一面が垣間見えます。

図4 引用)独立行政法人労働政策研究・研修機構「第4章 外国人労働者の就業と失業-個人アンケート調査結果の概要-」P70
https://www.jil.go.jp/institute/research/2009/documents/061_04.pdf

(2)主な失業理由は「契約期間切れ」と「解雇」
実は、外国人労働者にとっては「賃金=たくさんお金が稼げるから」ということはメインではありません。日本で働ける以上、ある程度は母国よりも稼げることが前提とはなっていますが、少しでも多く稼ぐためだけに、都市部に集中しているわけではないのです。

それを裏付けるかのように、外国人退職者の退職の理由は以下の通りとなっています。(図5)
賃金が不満で止めたということは殆どありません。
主な失業理由は「契約期間切れ」と「解雇」など、会社や社会システムの都合によるものが圧倒的です。

また、日本人のように、「やりがいがない」「自分にあっていない」などという理由は極めて少数で、真面目に働く外国人労働者の姿が透けて見えます。

図5 引用)独立行政法人労働政策研究・研修機構「第4章 外国人労働者の就業と失業-個人アンケート調査結果の概要-」P82
https://www.jil.go.jp/institute/research/2009/documents/061_04.pdf

 

外国人労働者が困っているもの

ここでは、日本で働く外国人労働者が困っていることについて解説をしていきます。

(1)4割近くが「トラブルはない」と回答
特徴的なのは、「今までトラブルはなかった」という回答が一番多かったことです。外国という縁故のない土地にもかかわらず、実直に働いている外国人労働者の姿が浮かび上がります。
その他、賃金や解雇・退職に関することが多くなっていますが、これはどちらかというと使用者側に主導権がある問題と言えるでしょう。
数字で見る限り、外国人労働者に「雇用し辛い」というイメージが見当たりません。

(2)労働者側のトラブルは「子供の教育」
その一方で、主に労働者側から発生するトラブルとして、「子供の教育」の割合が多くなっていることが印象的です。(下図6)

図6 引用)独立行政法人労働政策研究・研修機構「第4章 外国人労働者の就業と失業-個人アンケート調査結果の概要-」P84
https://www.jil.go.jp/institute/research/2009/documents/061_04.pdf

これを少し深堀りしてみると、日本語の会話能力や読み書きなど、「言語」に関する問題が浮かび上がってきます。(図7)
特に「読めない」「書けない」の割合が多くなっており、多くの外国人は片言だけの会話しかできないままに職場で働いていることが窺えます。

図7 引用)独立行政法人労働政策研究・研修機構「第4章 外国人労働者の就業と失業-個人アンケート調査結果の概要-」P71
https://www.jil.go.jp/institute/research/2009/documents/061_04.pdf

つまり、親世代が片言の日本語しか話せず、書くことも読むこともできないため、子弟の教育に不安を持っているというのが、現状と言えるでしょう。
このような状況では、多少なりともサポート体制が整っている上位10都道府県のような都市部にしか、外国人労働者が集まらないというのも無理のない状況といえます。

残念ながら地方では、都市部ほどにはサポート体制が整備されているとはいえません。
そのため、安心して働ける環境ではないことから、外国人労働者は都市部に集中せざるを得ないのです。

地方の活力のために

ここまで、都市部に外国人労働力が集中している現状と、その理由について
「子供の教育を始めとした日々のサポート体制の充実」
にあることをデータから見てきました。

逆に言えば、地方の企業でも、外国人労働者が抱えているこの問題を解決できれば、活路が見出せるといえます。

すなわち、

・ある程度の会話力があれば安心して働ける環境の整備
・子弟の教育に不安がない仕組みの用意

これだけでも、優良な働き手の確保に一歩近づけると言えそうです。

少子高齢化の中、一番に若手労働者が枯渇し困っているのは地方です。
そうであるからこそ、地方でも外国人労働者に対するサポート体制を充実させれば、優秀な労働力の確保に繋がるはずです。

またそのような求人紹介、アルバイトの斡旋などを行なえる事業者にこそ今後、大きなビジネスチャンスがあるといえるでしょう。
自社の取り組みでこの問題を解決できるのであれば、外国人労働者の活用を考えてみるのは良い選択であるのかも知れません。

 

【エビデンス資料】
*1 参考)厚生労働省「外国人労働者の実態について」P6
https://www.mhlw.go.jp/content/12602000/000534465.pdf
*2 参考)厚生労働省「「外国人雇用状況」の届出状況まとめ【本文】」P2
https://www.mhlw.go.jp/content/11655000/000729116.pdf
*3 参考)厚生労働省「「外国人雇用状況」の届出状況まとめ【本文】」P5
https://www.mhlw.go.jp/content/11655000/000729116.pdf

著者:矢口ミカ
プロフィール:ライター・宅地建物取引士・整理収納アドバイザー。宅建・整理収納アドバイザー1級、福祉住環境コーディネーター2級の資格を取得済みです。不動産・リフォーム・不動産投資・転職・整理収納関連の記事を複数のメディアで執筆しています。ライター業の他に、主人が経営する不動産会社所有の投資用物件の入居者管理もこなすパラレルワーカーです。

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